オススメの乾物「板麩」の戻し方と活用術
板麩とは?
板麩とは、小麦を練った生地を棒に巻きつけ、火で炙り、潰して板状に乾燥させた、日本伝統の乾物です。
小麦タンパクであるグルテンを多く含み、高たんぱく低カロリーでヘルシーな食材で、板麩自体には味がついていないため、調味料や具材によって様々な味わいを楽しむことができます。
また、長期保存でき、好きな時に戻して料理できるので、忙しい人にもピッタリ。いざという時の保存食としても、注目が高まっています。
つぶつぶのレシピでは、長らく石田製麩所の「南部いたふ」を使用してきましたが、熟練の職人による手作業の工程が多く、需要に対して供給が追いつかない状況です。
そこで、新たに「庄内麩」の取り扱いを開始しました。食感や戻し方が、従来の「南部いたふ」のレシピとは異なりますので、ご紹介させていただきます。ご理解の上、どちらも楽しんでいただければと思います。
南部いたふ(石田製麩所)
原材料:小麦粉(国内産・外国産)、小麦グルテン(外国産)
岩手県二戸地方は、冷たいヤマセの影響で、米があまり取れなかったため、麦を中心とした粉食文化が発展しました。1935年創業の石田製麩所が独自に開発した「南部いたふ」は、グルテンの割合が多いのが特長です。グルテンが少ない方が生地が伸びやすいので作りやすく、コストも安いのですが、弾力のあるお肉のようなプリプリした食感は、南部いたふならでは。当店でも大人気の商品です。
南部いたふの戻し方
鍋に湯を沸かし、南部いたふを2~3回くぐらせる。
庄内麩(阿蘇食品)
原材料:小麦粉(国内製造)、小麦たんぱく、重曹
今では米どころとして知られる山形県の庄内地方ですが、実は古くから小麦の名産地。海に面した穏やかな気候と肥沃な土、そして適度に降る雨が、小麦の栽培に適していました。また、冬は寒く、湿度が低いため、様々な乾物が生み出されました。その中の一つが、庄内板麩です。
1959年創業の「阿蘇食品」さんの庄内板麩は、柔らかく、とろけるような食感で、おかずにはもちろん、汁物の具にもおススメです。
庄内麩の戻し方
- 板麩を3分水に浸ける。
- 板麩の水を軽く切り、ラップに包んで15分おく。
※ 個体差があるので、15分経っても固い場合は、柔らかくなるまでしばらくおいておく。
つぶつぶの書籍に掲載している板麩の戻し方は、以前から取り扱いのある南部板麩を使用しています。庄内麩を使う場合は、戻し方が異なるのでご注意ください。
サイズについて
南部板麩は戻すと約7cm×21cmになりますが、庄内麩はそれよりも大きく戻ります。
ヒエフィッシュやうるちアワのきじ焼き丼など、成形ものを作るときは、以下のように調整してください。
- 南部板麩のサイズに合わせてカットする
または
- 上に乗せる具材の量を多くする
板麩を使ったオススメ料理
戻した板麩を調味液につけ、油で焼けば、まるでお肉のような食感に。臭みもなく、香ばしい風味を活かして、さまざまな料理にお使いいただけます。
*板麩のチンジャオロース風(書籍「続・野菜だけ?」)
*ゴボウと板麩の八幡巻風(書籍「野菜だけ?」)
*板麩の竜田焼き(書籍「続・野菜だけ?」)
*ヒエフィッシュ(書籍「つぶつぶ雑穀おかず」 or 「つぶつぶクッキングSTARTBOOK」)
*板麩ベーコン(書籍「つぶつぶ雑穀パスタ」)