遊さんの仕事は、わかめの種苗を育てるところからはじまります。
まず、クレモナ糸にわかめの胞子を付着させ、約5ヶ月間、管理用水槽で育苗します。
10月頃に海へ移し(仮沖出し)、1ヶ月後、2〜3cmほどに育ったわかめを、ロープに植え付け(種付け)、養殖します。
2月から収穫を開始。最近は、機械を使って全部まとめて刈り取る漁師さんが多いようですが、遊さんは間引き刈り。わかめの質を均一に揃えるため、食べごろサイズに育ったものを1本、1本手刈りします。この丁寧な収穫こそ、プリッとした肉厚わかめの秘密なのです。
収穫したわかめは、すぐに約80℃の海水でボイルし、冷却したのち塩をまぶしてコンテナに入れ、冷蔵室で保存します。
その後、塩抜きして、わかめの芯や先の枯れた葉を取り除き、乾燥させたものが、糸ワカメです。家族3人で1日に加工できるのはわずか。春に収穫したわかめを1年間かけて加工・出荷しています。