カテゴリー一覧

営業日カレンダー

2024年 12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31     
今日
店休日 ※一部発送業務のみ行っております
臨時休業 ※一部発送業務のみ行っております
冬期休業
2025年 01月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
冬期休業
臨時休業 ※一部発送業務のみ行っております
 

見出し:つぶつぶマストアイテム 生産者レポート

板麩 石田製麩所(岩手県二戸市)

未来食ショップ つぶつぶでもナンバー3に入るほど人気の「南部いたふ」を生産している、石田製麩所さんを訪ねました。
小麦粉とグルテン(植物性たんぱく質)を原料に作られる「麩」には様々な形のものがありますが、焼いて板状に成形したのが「板麩」、つぶつぶクッキングでは焼肉風やヒエフィッシュの皮として大活躍の食材です。
訪れたのは雪深い2月。岩手県内でも青森県境に近い二戸市、小さな商店街にある30坪ほどの小さな工場で板麩は作られていました。

板麩 石田製麩所(岩手県二戸市)生産者

石田製麩所の歴史

石田製麩所では現在、責任者の石田誠さん、その弟で営業担当の石田豊さん、従業員3名の計5名が働いています。
創業は1935年。創業者である石田健司さんが、第二次世界大戦の引揚者として二戸に戻り、板麩作りを始めたことが始まりです。
創業当時、二戸地方で板麩を作っているところはありませんでしたが、石田製麩所から板麩作りの技術が広がり、その後10軒の製麩所ができました。誠さんが後を継いだのは40年前だそうです。

石田製麩所の外観

板麩の製造工程

石田製麩所では、1日に約300個の麩を焼いています。

まず、グルテンと小麦粉を混ぜ合わせ、よくこねて、生地を作ります。
その生地をお湯に入れ、機械を通して細く薄く伸ばしていきます。

それを木の棒に巻き付け、遠赤外線効果のあるガスを使った機械で、回転させながら焼いていきます。
焼き上がりは筒状です。

これを棒から外し、一度蒸気で柔らかくして板状に伸ばし、さらに板の間に挟んで潰して完成です。

一番のポイントは、生地を棒に巻き付けるところ。
隙間なくきれいな螺旋状に巻けるようになるには、2、3年はかかると言います。
熟練された作業員の方の手によって、生地が棒になめらかに巻かれていく様子は、思わず見とれてしまう美しさでした。

また、生地をこねる時間や水分量は、気温や湿度により調整しているそうですが、これは長年の感覚でわかるのだとか。
人の手や感覚がおいしく美しい板麩作りに欠かせない要素なのですね。

石田製麩所の製造工程

弾力のある食感が特徴

昔、二戸地方では、米があまりとれなかったため、麦を中心とした粉食文化が発展しました。
板麩は山形県の庄内麩が有名ですが、石田製麩所が独自に開発した南部板麩は、庄内麩よりもグルテンの割合が多いのが特徴。
グルテンが少ない方が生地が伸びやすいので作りやすく、コストも安いのですが、弾力のある板麩を作るため、石田製麩所ではグルテンの量を減らさずに作り続けています。これが、つぶつぶ料理に欠かせない「南部いたふ」の人気の秘密。お肉のようなプリプリした食感は、この板麩でないと再現できません!

焼きあがった板麩

雑穀を使った商品開発を

二戸市で10軒あった製麩所は、今では3軒に減ってしまったそうです。ですが、取材に応えてくれた豊さんは、「おいしくて、健康なものをこれからも作っていく」と、心強いコメントを残してくれました。また、「今後は、雑穀を混ぜた生麩作りなど、新しい製品を開発していきたい」とも。雑穀入りの新商品に期待しています!

(文・橋ヶ谷風花)

画像:

南部いたふ(5枚)310円(税込 335 円)

リンク:商品の詳細はこちら