そんな時代の流れに逆らうように、ここ、出水市では、海苔漁師の有志が集い、安全な、無酸処理の海苔作りに挑戦したのです。そしてそれが、今も続いています。
すべて手作業、波や天候に左右され、潮の引いた時間に摘み取りをする。とにかく収穫時期が来たら待ったなし、海と作業場を行ったり来たり、朝早くから夜遅くまで、1週間家に帰らない時期もあるそうです。海苔は生きているので、摘み取った後は時間が勝負!収穫から1日以内に大きな機械に入れて四角い海苔の形にして、乾燥して、出荷できる状態にします。
できあがった無酸処理海苔は、谷口俊明さんが運営する出水天恵海苔(株)で販売されます。谷口さんは、出水市の海苔に魅せられて「おいしい、本物の海苔、無酸処理の海苔を日本全国に届けたい!」 と、販売会社を立ち上げたそうです。