ABOUT日本の伝統食材を知ろう - しょう油 -
しょう油の伝統的な作り方
しょう油の基本原料は大豆、小麦、塩です。蒸した大豆と炒った小麦に種麹を加えて繁殖させ、麹をつくります。その麹に塩水を混ぜたものが諸味(もろみ)で、これを1〜2年、じっくりと時間をかけて発酵熟成します。
発酵中に、麹菌がつくり出した酵素の力によって、大豆のたんぱく質がアミノ酸に、小麦のでんぷんがぶどう糖に変化し、うま味とコクが出てきます。この諸味をしぼるとしょう油ができあがります。最後に火入れをして微生物を失活させ、しょう油独特の香りづけをします。
しょう油の歴史
明治時代中期までは、しょう油醸造の近代化はまだ進んでいませんでしたが、明治15年以降に西欧の科学的知識が導入され、成分の微生物学的、化学成分的研究が進みました。その結果、かつては蒸した穀物に自然に発生したカビや前回の麹の残りを混合して麹を作っていましたが、明治中期以降には種麹が使用されるようになり、様々な工程で近代化が進みました。
その後、昭和時代になるまでは、多くのしょう油は伝統的な天然醸造で作られていましたが、現在はほとんどが大量生産の工場で作られています。
しょう油Q&A
- Qよく聞く「丸大豆しょう油」って、どんなしょう油?
- Aしょう油に使われる大豆には「丸大豆」と「脱脂加工大豆」の2種類があり、8割以上のしょう油が「脱脂加工大豆」から作られています。残り2割の丸大豆を使って作っているしょう油が「丸大豆しょう油」となります。
脱脂加工大豆は、油をしぼった後のタンパク質を、しょう油が作れるように加工したもので、昭和時代の初め頃から使われるようになりました。
- Q生醤油ってどんなしょう油?
- A「生醤油」は、きじょうゆ、なまじょうゆ、2つの読み方があります。
生(き)醤油は、だしやみりんなどで味つけをしていないしょう油という意味です。生(なま)醤油は、諸味をしぼった後に、火入れをせずにろ過のみを行った醤油のことです。ただ、微生物が生きたままだと常温で流通させることができないため、精密なろ過を微生物を取り除いています。
ABOUTオススメ活用レシピ
★その1:蒸しダイコンのステーキ
材料
- ダイコン・・・・・・厚さ2cmの斜め切り4枚
- 自然塩・・・・・・・ダイコンの重量の1%
- 植物油・・・・・・・大さじ2
- しょう油・・・・・・大さじ4
<ソース>
- キノコ・・・・・・・100g
- 植物油・・・・・・・小さじ2
- しょう油・・・・・・大さじ1
- 水・・・・・・・・・150cc
- クズ粉・・・・・・・大さじ1(大さじ1の水で溶く)
作り方
- 1皮ごと2cm厚の斜め切りにしたダイコンに塩をまぶして、蒸気の上がった蒸し器で柔らかくなるまで20分ほど蒸す。
- 2しょう油をバットに入れ、1 のダイコンを片面約5分ずつひたす。
- 3フライパンに油を熱して両面をこんがり焼く。
- 4ソースを作る。フライパンに油を熱してキノコを炒め、しょう油と水を入れる。水で溶いたクズ粉を入れて、とろみをつけ、3 にかける。
★その2:もちアワなめこ炒め
材料(4〜6人分)
- 炊いたもちアワ・・・・・1/6カップ分
- ナメコ・・・・・・・・・100g
- 小松菜・・・・・・・・・100g
- 植物油・・・・・・・・・大さじ1
- しょう油・・・・・・・・大さじ2
作り方
- 1小松菜は3cmの長さに切る。
- 2油を熱して小松菜を炒め、ナメコを加えてさっと炒めたら、しょう油を入れてからめる。
- 3炊いたもちアワを加え、混ぜ合わせる。
もちアワの炊き方はこちら
LESSONYouTube
こちらの動画で、残り野菜のしょう油漬けのレシピをご紹介。